サラリーマンが『超一流のスピード決断力』を読んで学んだこと

学び

どうも、ニシタクです。

今日は、スピード決断力を身につけるために、内田隆さんの『超一流のスピード決断力』という本を読みました。

私は優柔不断で、物事の決定権を他人に委ねてしまうことがよくあるのですが、この本を読んで、自分ですばやく決断をするコツを学ぶことができました。

この本は、私のように優柔不断なところがある人や、なかなか自分の納得する決断ができない人に、ぜひ、読んでみていただきたい一冊です。

それでは、この本の簡単な紹介と、私がこの本を読んで大事だなと思った点をアウトプットしていきたいと思います。

本の紹介

本書では、情報量が膨大にあふれている現代社会において、決断スピードをあげる大切さと、その手法が紹介されています。

また、本書からはただ決断のスピードがあがるだけではなく、自分にとって最良の決断をする方法とその決断を行動につなげていくまでを学ぶことができます。

スピード決断について、本書では以下6章で説明されています。

  • 1章 決断は速い方がいい
  • 2章 決断スピードをあげる「基準」のつくり方
  • 3章 決断を成功に導く「選択し」のつくり方
  • 4章 スピード決断力を活用する
  • 5章 日常はスピードをあげる練習場所
  • 6章 成功者がもっている「スピード行動力」

本書は、スピード決断のメリットから手法の説明の後、具体的な決断場面を想定した問題もあり、インプットしながらアウトプットをすることができ、身につきやすい構成となっております。

また、成功者の名言も多く掲載されており、モチベーション高く読み進めることができます。

今回は、私が本書の中で大事だと思った、以下の2点に絞って紹介したいと思います。

  • スピード決断をするための基準
  • スピード決断をするための手順

スピード決断をするための 基準

自分なりの決断の基準を確立すること、これがスピード決断力を身につけるために大事なことです。

基準がないから、決断する場面で迷ってしまい時間がかかってしまう。
基準がないから、自分の決断に自信が持てないのです。

では、その決断の基準はどのように考えればいいのでしょうか。

スピード決断の基準は「正当性」と「スピード」の2軸で考える

本書では、スピード決断の基準として、「正当性」と「スピード」の2軸をおすすめされています。

これには正直私はびっくりしました。
この手の話でよく聞くのは、「重要度」と「緊急度」の2軸だったからです。

本書では、タスクを「重要度」と「緊急度」で振り分けることについて、他人にコントロールされる危険性を指摘しています。

確かに「重要度」と「緊急度」で考えたとき、会社や上司、取引先などの他者に依存して重要度を考え、それに付随した締め切り日から緊急度を考えてしまいがちです。
このことに違和感を持っていなかったのですが、これでは知らず知らずのうちに他者を主体とした基準となってしまっており、自分らしい主体的な決断ができなくなってしまいます。
主体的ではない判断は、モチベーションの低下につながり、スピードの低下につながってしまうのです。

そのため、主体的に速い決断をするためには、自分の信条に合うかという「正当性」の基準と、どのくらい素早く決めてどのくらい速く結果を出すかという「スピード」の基準との、2つの基準によってタスクを仕分けることが大切です。

では、「正当性」と「スピード」の基準は、どのように設定すればよいのでしょうか。

「正当性」の基準設定

正当性とは、自分に合った信条、もっとわかりやすく言えば、自分が正しいと思うことをするためのルールです。
それは、自分を高速する規則のようなものではなく、「私はこういう価値観を大切にします」という宣言文のようなものです。

この自分の信条を知るため、本書では2つのワークシートが紹介されています。

【あなたの今の信条は?】
Q1) これからの1年で最も成し遂げたいことは何か?明日をより良くするために、今日すべきことは?
Q2) どうすれば実行したくなるか?
Q3) Q2の回答は、あなたと家族を悲しませないか?
Q4) Q2の回答で、目指している自分になれますか?
※Q2の回答が、今の自分の信条

【過去の決断を分析する】
Q1) その決断をしたときの状況は?
Q2) なぜその決断をしたのか?
Q3) その決断で得られた成果は?逆に得られなかったことは?
Q4) その決断後の、あなたの感情は不快だったか?
Q5) もしタイムマシンで過去に戻れたら、どのような決断をするか?最善の決断を考えてください。

この2つのシートの分析を積み重ねていけば、自分の判断の基準がどんどん明らかになるといいます。
自分が決断したときに大切にしていたもの、感情がわかり、自分の信条が明確になるのです。

また、仕事が速い人に共通する信条は、「行動志向」です。
行動志向とは、どのような行動をするか、100%イメージを持って決断することです。
具体的な行動と照らし合わせ、リスクやリターンまで考えることで速いだけでなく、良い決断をすることができるのです。

「スピード」の基準設定

もう1つ満たさなければならない決断の基準は、「スピード」です。

スピードの基準を設定するためには、どのくらい速く決断できるかという「決断までのスピード」と、決断した結果を速く出す「結果までのスピード」の2つの面を考慮する必要があります。
「スピード」の基準設定をするうえで、この2つのスピードを現状の自分がどのくらい速く出せるのか、
を把握しておくことが大事です。
この2つのスピードをあげることを意識的に行うことで、自身のスピード感の現状を知ることができ、スピード決断もできるようになっていきます。

「決断までのスピード」は、特別なことをする必要はなく、日常的に鍛えることができます。
人は生きているだけで、無意識のうちに無数の判断をしています。
何を食べるか、何時に寝るのか、休日は何をするのか・・・
その1つ1つを意識的に、基準を持って、スピーディーに判断することで鍛えられていくのです。
本書では、具体的な例をいくつか提示して説明をされているので、気になる方はぜひ本書を読んで参考にしてみてください。

「結果までのスピード」は、どのくらいの結果スピードが求められているのかという需要の側面と、どのくらい自分が結果をスピーディーに出せるかという供給の側面から考慮します。

結果が出るまでのスピードの需要は、自分の勤める会社や取引先会社の業界によって異なり、自分でコントロールできるものではありません。
そのため、「結果までのスピード」をあげるためには、自分が結果を出すスピードをあげる必要があります。

自分が結果を出すスピードをあげるためには、仕事で速く結果を出すスキル本を読む、仕事のスピードが速い人の技術を盗むなどして、鍛えていきます。

スピード決断をするための 手順

人は、日々、数分数秒ペースで大小問わず1つの決断をしています。
そのため、スピード決断は走りながら次々と正しい決断を行っていくようなもので、1つ1つの決断が間違っていないかなど悩んでいる暇がありません。
そのため、迷いなく自信を持ったスピード決断をするためにも、手順をしっかりと守ることが大事になってきます。

本書では、経営コンサルタントの間で使用されている、「ソラ」「アメ」「カサ」と呼ばれるフレームワークをアレンジして、決断までの手順を説明されています。

決断までの手順

  1. 状況を知る
    「ソラ」を見て、決断する際の状況を正しく理解する。
    このとき、状況は曖昧さをできるだけ減らして細かく表現する
  2. 課題を予測する
    「アメ」が降りそうだと、出かける上での課題を予測する。
    このとき、さまざまな情報から尺度を用いて予測し、精度をあげる
  3. 選択肢をたくさん考える
    「カサ・カッパ」など、選択肢をつくり、精査して解決する。
    このとき、解決策となり得る選択肢を可能な限り数多くつくる
  4. 選択肢のメリットとデメリットを考え、点数化する
    3で考えた選択肢の取捨選択をする。
    このとき、選択肢1つ1つのメリットとデメリットをあげ点数をつけることで、優先順位を決定する
    たとえば、「雨が降ったら傘を買おう」と考えたとする。
    この選択肢に対し、「欲しかったブランドの傘が買える(10点)」、「出費がかさむ(-5点)」などメリットとデメリットを点数化し、合計する。
    その他の選択肢も同じように点数化し、合計点の1番高い選択肢を選ぶ。

このような手順で決断をすることに慣れることで、自分の基準で自信を持ってスピーディーに決断をできるようになります。

この手順で重要なことは、最高の選択肢を用意し、論理的な理由で1つを選ぶことです。

では、論理的な理由とはどのように考えれば良いのでしょうか。

選択肢の点数化のコツ

仕事ができる人は、点数をつけるときに、人を問題から切り離して考えています

私たちは、選択肢が正しいか正しくないかよりも、その人が好きか嫌いか、その人にどう思われるかなどといった、誤った基準で判断してしまいがちです。

確かに私も自身の仕事を振り返ってみると、「これをやることによってこの人からどう思われるだろうか」と考えて判断が遅くなったり、違う選択をしたりしてしまったことがあります。
そういった基準で決断したときは決まって、後々「なんであのときあの選択をしてしまったんだろう」と後悔をしてモヤモヤした気持ちになります。
それは、「人」を判断の基準に入れてしまったことで、自分の信条に反する決断をしていたからなのです。

そのため、選択肢の点数化をするときは、「人を問題から切り離す」というコツを使い、その問題を解決するために何をすべきか、という本質に焦点を当てて考えるべきなのです。

本書ではその他にも論理的な理由づけの方法として、「MECEにする」「ANDの思考」「関心にフォーカスする」などを解説されているので、そちらはぜひ、本書を読んでみていただきたいです。

まとめ

スピード決断をするためには、しっかりとした基準を持ち、手順を踏んで考える。
そしてそれを反復することで、精度を高めていくことが大切だと学びました。

また、決断するスピードが速くても正確性に欠けていては意味がないため、決断する際に論理的な理由を持つことが大事だということもわかりました。

本書を読んで、私が今後実践していく具体的な行動を以下にまとめてみました。

  • 過去の決断を振り返り、ノートに書き出し、自分の信条を理解する。
  • 日々の決断シーンを意識的に速くしてみる。自分のスピード感を理解する。
  • 「正当性」と「スピード」のフレームワークをつくり、決断時に使用する。
  • 毎日最低1つ、決断時に4つの手順をノートに書き出して思考する。

スピード決断は、日常生活の中でいくらでも鍛錬が可能です。

正確かつスピーディーな決断をできるようになるために、一緒にトレーニングしていきましょう!

タイトル:『超一流のスピード決断力』
著者:内田 隆
出版社:明日香出版社

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